きらわれ虫の真実│第5回│コウガイビル──もの食うきしめん│谷本雄治
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第5回
コウガイビル──もの食うきしめん (公開終了)
【虫の履歴書】半月状のハンマーのような頭部を髪結い道具の笄にたとえた、雌雄同体の生きもの。扁形動物の一種で、いわば陸生のプラナリア。2センチから1メートルになるものまで見つかっているが、種数は不確定。「ヒル」とつくため血を吸うイメージがあるものの、吸血はしない。
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■この連載が本になりました(2022年8月5日発売、定価1800円+税)
2021年7月から全17回にわたって、じっくりと“きらわれ虫”の世界を観察してきた本連載「きらわれ虫の真実」が、本日、書籍として発売されました。大幅に書き下ろしを加えて、おなじみの「きらわれ虫」30種を紹介、楽しいコラムも盛りだくさんです。さらに、イラストレーターのコハラアキコさんによるユーモラスな虫イラストがウジャウジャ。虫だらけのこの季節、招かれざるヤツらに悩まされている人も、虫マニアも、大人も子どもも楽しめる一冊です。
谷本雄治(たにもと・ゆうじ)
プチ生物研究家・作家。1953年、名古屋市生まれ。田畑や雑木林の周辺に出没し、虫をはじめとする、てのひらサイズの身近な生きものとの対話を試みている。肩書きの「プチ」は、対象の大きさと、研究もどきをたしなむという意味から。家庭菜園ではミニトマト、ナスなどに加えて「悪魔の爪」ツノゴマの栽培に挑戦し、趣味的な〝養蚕ごっこ〟も楽しむ。おもな著書に『週末ナチュラリストのすすめ』(岩波科学ライブラリー)、『土をつくる生きものたち』(岩崎書店)、『ケンさん、イチゴの虫をこらしめる』(フレーベル館)などがある。自由研究っぽい飼育・観察をもとにした、児童向け作品も多い。